P
PORIGHT
無料見積もり
職人技・舞台裏 2026.06.27

パテは『素材で選ぶ』——
軟質・硬質・エポキシの使い分けをPoright代表 緒方が解説

HOME / BLOG / パテは『素材で選ぶ』
Poright工場の作業台に並ぶ軟質パテ・硬質パテ・エポキシプライマーの3種類。素材別パテ選びの重要性を示すドラマティックな工場内撮影

「板金塗装のパテって、全部同じじゃないの?」

そんな疑問をたまにいただきます。パテは「凹みを埋める素材」というイメージが強く、種類の違いを意識するお客様はほとんどいません。

しかし、一宮の板金塗装専門店Poright代表 緒方(18歳から板金塗装一筋・板金塗装歴16年)は言います。「使うパテを素材に合わせて選ばないと、数ヶ月後に塗装が剥がれたり、膨れたりする原因になる」。

板金塗装の仕上がりは、表面から見える色や艶だけで決まるわけではありません。見えない下地——どの素材に、何のパテを、どの順序で使ったか——が、その後の耐久性を根本から左右します。

事務スタッフの安藤です。整備士7年・板金塗装屋5年を経て現在Porightの受付を担当しています。今回は18歳から板金塗装一筋のPoright代表 緒方に、3種類のパテの使い分けと、素材を間違えたときに起きるトラブルを解説してもらいます。

板金修理のパテは3種類——それぞれの役割と素材適性

左側に樹脂バンパーへの軟質パテ塗布、右側にスチールドアパネルへの硬質パテ整形——素材別パテ施工の比較。Poright工場内、ドラマティックなサイドライティング

板金修理で使われるパテは、主に3種類があります。

軟質パテ(バンパー・樹脂パネル用)

樹脂製バンパーのように弾性を持つ素材に使います。走行中の振動や温度変化でパネルが微妙にたわんでも、パテ自体が追従して割れません。逆に硬いパテを樹脂バンパーに使うと、パネルの動きに追従できずひびが入り、最終的に塗膜ごと剥がれてきます。

硬質パテ(スチールパネル用)

ドアやフェンダー、ボンネットなどの金属パネルに使います。硬化後の研磨がしやすく、プレスラインのシャープなエッジも再現しやすい。金属パネルは弾性がほとんどないため、硬いパテでもひびが入りにくく密着します。逆に軟質パテをスチールパネルに使うと研磨時に波打ちやすく、仕上がり面が安定しません。

エポキシパテ(下地・防錆用)

錆が進行しているエリアや、金属が露出した下地に先打ちするパテです。密着力と防錆力が高い分、研磨性は低く、これ単独で形を整えることはありません。上から硬質パテや軟質パテを重ねて使うことが前提です。

Porightの現場——素材の境目をどう判断するか

18歳から板金塗装一筋のPoright代表 緒方が、特に意識するのが「素材の境目」です。

「バンパーとフロントフェンダーをまたぐような損傷では、フェンダー(スチール)側とバンパー(樹脂)側で使うパテが変わります。この境界を意識しないと、数ヶ月後にバンパー側だけ塗装が浮いてくることになる」(板金塗装一筋16年のPoright代表 緒方)

稲沢市のフリード(GB7)の再修理案件が、わかりやすい実例です。

お客様は半年前、別の業者でフロントバンパーとフェンダーの広範囲損傷を修理されていました。施工当初はきれいでしたが、約3ヶ月後にバンパー端の塗装が少しずつ浮き始め、最終的には指で押すとぱくっと剥がれる状態になったとのことです。

Poright代表 緒方が剥がれた部位を確認した結果、原因はすぐ特定できました。樹脂バンパーに硬質パテが使われており、フェンダーとバンパーをまたいで均一に同じパテが盛られていたのです。樹脂バンパーが走行振動と夏の熱膨張で動くたびに亀裂が入り続け、最終的に塗膜ごと剥離したというメカニズムです。

Porightでの再施工では、バンパー側と金属フェンダー側の境界を正確にマーキング。バンパー部には軟質パテを、フェンダー側には硬質パテを使用。さらに錆の兆候があった部位にはエポキシプライマーを先打ちした上から適切なパテを重ねました。

項目内容
車種ホンダ フリード(GB7)
症状フロントバンパー〜フェンダー広範囲損傷・他店施工後3ヶ月でバンパー部塗装剥離
原因樹脂バンパーへの硬質パテ使用・素材境界の無視
施工内容剥離箇所除去・素材境界確認・軟質/硬質パテ打ち分け・エポキシプライマー先打ち・調色・クリア2層
工期3日
費用¥58,000(税込)
依頼元稲沢市 個人オーナー様

「本来は最初から正しいパテを使えば発生しなかった費用です。見積りを取るとき、パテの種類まで確認する方はほとんどいないと思いますが、施工後の耐久性を左右するのはこういう見えない工程の選択です」(Poright代表 緒方)

パテ選択ミスが招く3つの典型的なトラブル

樹脂バンパーのパテ剥離トラブル——硬質パテを使ったバンパー端の塗装が浮いて剥がれてきた状態のクローズアップ。板金修理の下地選択ミスの典型例。Poright工場内ドラマティック照明

パテの素材選択を間違えると、主に次の3つのトラブルが発生します。

① 塗膜の剥離(施工3〜12ヶ月後に発生)

最も相談が多いトラブルです。樹脂素材に硬質パテを使った場合、走行振動や温度変化のたびにパネルが微妙に動き、追従できない硬質パテに亀裂が入り、最終的に塗装ごと剥がれます。「修理してもらったのにすぐ剥がれた」という案件の多くが、このケースです。特に夏場は樹脂の熱膨張が大きく、症状が早く出やすい。

② 仕上がり面の波打ち(施工直後〜数週間後)

スチールパネルに軟質パテを使い、研磨が安定しないケースです。軟質パテは削りにくいため、サンダーの力が均一に伝わらず波打ちが残ります。光があたったときに凹凸が見えてしまう「ゆず肌」の原因になることもあります。仕上がりが均一に見えても、斜め光を当てると歪みが浮かび上がります。

③ 錆の再発(施工2〜5年後)

錆が進行した金属部分に直接硬質パテを盛ると、パテの下で錆が広がり続け、数年後にパテごと浮いてきます。エポキシプライマーを先打ちして錆を封じ込めてからパテを重ねる手順を省略すると、見た目がきれいでも長持ちしません。板金修理後に錆が再発する案件の多くが、この下地処理の省略に起因しています。

一宮市内でもセカンドオピニオンとして、他店施工後に剥がれてきた案件が毎年数件持ち込まれます。原因を確認するとパテ選択のミスか下地処理の省略に行き着くことが多く、愛知・一宮でPorightが「見えない工程を省かない施工」にこだわる理由のひとつになっています。

まとめ

板金修理の耐久性は、完成後の外観だけでは判断できません。見えない下地——どの素材に、どのパテを、どの順序で使ったか——が品質を決めています。

この使い分けを地道に守ることが、Porightの施工が剥がれにくい理由のひとつです。パテ盛りから調色・仕上げポリッシュまで、一宮の板金塗装専門店Porightでは代表 緒方が一台一台を直接担当しています。

「修理後に剥がれてきた」「仕上がりに違和感がある」もご相談ください

他店施工後の剥がれや浮き、仕上がりの波打ちが気になる場合は、セカンドオピニオンとしてPorightにご相談ください。現物を見せていただければ、板金塗装一筋16年のPoright代表 緒方が原因と対処法を率直にお伝えします。お見積りは無料、LINEで写真を送るだけでもOKです。

株式会社Poright(愛知県一宮市平安1-6-2)/ 月〜土 9:00-19:00(日祝定休)

著者: 安藤(Poright 事務スタッフ) / 公開日: 2026年6月27日

監修: 株式会社Poright 代表 緒方 博紀(1992年生・18歳から板金塗装一筋、板金塗装歴16年)

RELATED POSTS