「ハスラーのリアドアを凹ましてしまったんですが、N-BOXと同じくらいで直りますか?」
一宮市のお客様からこんなご相談をいただいたとき、Poright代表 緒方はこう答えました。「見てみないと確実なことは言えませんが、2トーンカラーの仕様であれば、通常の軽より工程が増えて費用も上がる可能性が高いです。」
車体サイズは軽自動車として同じカテゴリに入っていても、ハスラー・タフト・ジムニーのような軽SUVには、板金塗装の作業工程で「通常の軽自動車とは異なる注意点」が複数あります。それが費用と工期に影響することを、事前に知っておいていただけると見積もりのギャップが少なくなります。
今回は、一宮の板金塗装専門店Porightで実際に対応した施工事例をもとに、軽SUV3車種の板金塗装が通常の軽より難しくなる3つの理由を解説します。18歳から板金塗装一筋のPoright代表 緒方の現場知識を、そのままお伝えします。
理由① 2トーンカラーの調色と境界処理(ハスラー・タフト)
ハスラーとタフトには「2トーンルーフカラー」を採用したグレードがあります。ルーフとボディが別の色で塗装されており、この仕様のドアやクォーターパネルに板金修理が必要になると、1色仕様の軽自動車より工程が増えます。
「調色が2回必要になることに加えて、ボディカラーとルーフカラーの境界線をどこで切るかを慎重に決めないといけません。この境界はドア上部など目立つ位置にあることが多いので、色の段差や艶のズレが出ると一目でわかる。手を抜けない工程です」(Poright代表 緒方)。
一宮市のお客様からご依頼いただいたハスラー(MR92S・フロスティーグレーパールメタリック/ルーフブラック)のリアドア凹み修理では、板金整形後、ボディのグレーパールと上部ルーフブラックをそれぞれ個別に3光源で調色した上で、境界線の処理を丁寧に行いました。通常のワントーンカラーの同サイズ軽ドア修理(¥30,000〜¥35,000前後)と比べ、工程数が増えた分¥68,000・工期4日での対応となりました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 車種 | スズキ ハスラー(MR92S)2トーン仕様 |
| 部位 | リアドア 凹み+擦り傷 |
| カラー | フロスティーグレーパールメタリック / ルーフブラック |
| 施工内容 | 板金整形→2色個別調色→境界処理→クリア仕上げ |
| 費用・工期 | ¥68,000(税込)・工期4日 |
「2トーンは見た目のインパクトが大きい分、修理後の仕上がりもシビアに見られます。色差も境界のラインも、一発で決める必要があります。通常の軽より手間がかかるのはそのためです」(18歳から板金塗装一筋のPoright代表 緒方)。
理由② ジムニーのラダーフレームと事故損傷診断
軽SUVの中で構造面の確認が特に必要になるのがジムニー(JB64W・JB74W)です。一般的な軽自動車が「モノコック構造」(ボディと車体骨格が一体)であるのに対し、ジムニーは「ラダーフレーム」と呼ばれるはしご状の骨格の上にボディが乗る構造を持ちます。この違いが、事故修理の診断工程に影響を与えます。
モノコック車でフロントフェンダーやリアドアに強い衝撃が加わったとき、骨格(フロアパン・サイドシル等)への波及をフレーム修正機で計測・確認します。ジムニーでも同様に骨格への損傷確認は必要ですが、ラダーフレームとボディの接続点の位置関係がモノコックとは異なるため、「どの方向からの衝撃がフレームに影響しやすいか」の判断基準が変わります。
「ジムニーはフェンダーとラダーフレームが比較的近い構造になっています。表面的な擦り傷に見えても、損傷の方向や深さによってはフレームへの波及を確認した上で修理計画を立てる必要があります」(Poright代表 緒方)。
一宮市のオーナー様からご依頼いただいたジムニー(JB64W)右フロントフェンダーの擦り傷修理では、フェンダー表面の損傷は比較的軽微でしたが、フロントタイヤ前方という損傷位置からフレーム接続部(フロントクロスメンバー周辺)への影響を目視・触診で丁寧に確認しました。結果としてフレームへの波及はなく、フェンダー板金・塗装のみで対応できましたが、¥52,000・工期3日。通常の軽自動車の同等損傷(¥28,000〜¥38,000前後)と比べて費用が増えるのは、こうした構造的な確認工程を含んでいるためです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 車種 | スズキ ジムニー(JB64W) |
| 部位 | 右フロントフェンダー 擦り傷 |
| 施工内容 | フレーム接続部確認→板金整形→ベース・クリア塗装 |
| 費用・工期 | ¥52,000(税込)・工期3日 |
理由③ 樹脂クラッディングの素材別下地処理(3車種共通)
ハスラー・タフト・ジムニーを含む軽SUVは、フェンダーアーチやバンパー下部に黒い樹脂製の「オーバーフェンダーモール」や「バンパークラッディング」が装着されています。これらは外観を守る役割を持つ一方で、板金塗装の工程では通常のスチールパネルとは異なる下地処理が必要になります。
「PP(ポリプロピレン)やTPO(熱可塑性オレフィン)といった軟質樹脂には、通常の金属用プライマーが密着しません。先にプラスチックプライマーを塗布して密着性を確保し、その上にサーフェーサー・ベース・クリアと積み重ねる工程が必要です。素材の確認を省いて塗装してしまうと、数ヶ月後に剥がれてきます」(一宮の板金塗装専門店Poright代表 緒方)。
稲沢市のお客様からご依頼いただいたタフト(LA900S)のリアバンパーコーナー擦り傷修理では、バンパー本体(PP素材)と下部クラッディング(ABS樹脂)が混在する損傷箇所に対して、それぞれの素材に合った下地処理を施しました。また「グレイッシュブルーパールクリスタルシャイン」という有彩色パールの調色にも手間がかかり、¥64,000・工期4日での対応となりました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 車種 | ダイハツ タフト(LA900S) |
| 部位 | リアバンパーコーナー+クラッディング 擦り傷 |
| カラー | グレイッシュブルーパールクリスタルシャイン |
| 施工内容 | 素材別プライマー処理→調色→ベース・クリア塗装 |
| 費用・工期 | ¥64,000(税込)・工期4日 |
「軽SUVのバンパー周りは樹脂クラッディングが多いため、ぱっと見でどこがスチールでどこが樹脂かが分かりにくいことがあります。素材を確認した上での工程組みが、仕上がりの耐久性を左右します」(板金塗装一筋16年のPoright代表 緒方)。
まとめ
ハスラー・タフト・ジムニーの板金塗装が通常の軽自動車より工程・費用が増えやすい3つのポイントをまとめます。
- 2トーンカラー(ハスラー・タフト):ボディ色とルーフ色の個別調色+境界処理が必要。標準ドア修理の約2倍の工程
- ラダーフレーム診断(ジムニー):損傷箇所によってフレーム波及確認工程が加わる。表面の軽微な傷でも診断は省けない
- 樹脂クラッディングの下地処理(3車種共通):PP・ABS・TPO等の素材別プライマー処理が密着性確保に必須
「軽自動車だからといって費用が一律に安いわけではありません。工程を省かずに対応するためには、それだけの理由があります。見積もりを出す前に必ず現物を確認しているのは、こういった構造と素材の違いを正確に判断するためです」(Poright代表 緒方)。
ハスラー・ジムニー・タフトのキズ凹み、まず写真で無料相談
LINEにお写真を送っていただければ、Poright(ポライト)代表 緒方が2トーンカラーの有無や損傷状態を確認の上、概算のお見積りをお伝えします。ご相談・お見積りはすべて無料。愛知県一宮市の板金塗装専門店Porightは、軽SUVから大型トラックまで代表 緒方が直接担当します。お電話・LINE・Webフォームいずれからでもお気軽にどうぞ。
株式会社Poright(愛知県一宮市平安1-6-2)/ 月〜土 9:00-19:00(日祝定休)
著者: 安藤(Poright 事務スタッフ) / 公開日: 2026年6月27日
監修: 株式会社Poright 代表 緒方 博紀(1992年生・18歳から板金塗装一筋、板金塗装歴16年)