江南市にお住まいのオーナー様から、ホンダ ステップワゴン SPADA(RP6)の左リアドア修理についてご相談をいただきました。コインパーキングで隣の車のドアが接触し、直径約20cmの凹みができたとのことでした。近くのディーラーで見積もりを取ったところ、「リアドア全交換で¥130,000」という回答が来たそうです。
「そんなに高いものか」と疑問に思い、セカンドオピニオンを求めてPoright(愛知県一宮市)にご連絡いただきました。Poright 代表の緒方が現車を確認したところ、「骨格への波及はなく、板金修理で十分対応できます」と即答。結果として¥72,000・工期4日で修理を完了し、差額¥58,000をお客様の手元に残すことができました。
「全交換」の見積もりが出た理由と、Porightがどのように判断してどう修理を進めたか。今回はそのプロセスを詳しくお伝えします。
なぜ「全交換」の見積もりが出るのか
ドア凹みの修理を依頼すると、ディーラーや量販店系の工場から「全交換」の見積もりが出るケースがあります。その理由は主に3つです。
① 板金塗装が外注で、交換の方が工程が少ない
ディーラーの多くは板金塗装を社内で完結させず、外注工場に委託します。外注先への委託費にディーラーの管理費が乗るため見積もりが膨らみます。板金修理よりパーツ交換の方が外注工場との調整工数が少なく、クレームリスクも下がる。結果として交換を勧める方向に働くことがあります。
② プレスラインをまたぐ凹みへの技術的なハードル
ステップワゴン RP6 のリアドアには鋭いキャラクターラインが走っています。このラインをまたぐ凹みは板金技術が浅い職人には難易度が高く、「仕上がりを保証できないから交換」という判断になりやすい。板金塗装一筋16年の Poright 代表 緒方が言うように、「プレスラインの再成形は経験がないと難しい。だから一部の工場では最初から交換を勧める」という現実があります。
③ 診断が現物確認なしで行われた
今回のオーナー様の場合、ディーラーの担当者が写真だけを見て見積もりを出したとのことでした。内側パネルの状態や骨格への影響は現車を触らないと判断できません。写真だけでは分からない情報が判断を大きく左右します。
Poright が現車で確認する3つのポイント
現車が Poright に入庫してから、代表の緒方が行った診断の手順を順番に説明します。
① 骨格(内パネル)への波及確認
まずドアを開けて内装を外し、内側のパネル面を目視・触診しました。今回の凹みは外板に集中しており、内板(インナーパネル)への大きな変形は見られませんでした。これが最初の分岐点です。インナーパネルが大きく変形していると修理コストが跳ね上がり、場合によっては交換が正解になりますが、今回はその状態ではありませんでした。「内側が無事かどうかは、ドアを外して中から触って初めて確認できる。写真では絶対に分からない」とPoright代表 緒方は話します。
② プレスラインの変形の性質確認
問題のキャラクターラインをまたぐ凹みについて、「折れ」なのか「へこみ」なのかを触診で確認しました。ラインが「折れて割れている」状態であれば、引き出し工具で力をかけた際にラインが破断する恐れがあります。今回はラインが「押されてへこんでいる」状態で、押し返せると判断できました。「折れているように見えても、触ると押せることがある。ここは指先で感じるしかない部分」(Poright の職人、代表の緒方)
③ 塗装面のクリア割れとサビ進行の確認
凹み部分のクリア層には軽微なひび割れがありましたが、サビの進行はごく初期段階でした。今回の修理工程の中で防錆処理まで対応可能と判断。発見が早かったことで、錆除去の大がかりな作業は不要でした。
以上3点を確認した上で、一宮の板金塗装専門店Porightの緒方は「板金修理で対応可能。骨格への波及はない」と結論を出しました。現物を見ずに「全交換」と出た見積もりとは、正反対の判断です。
施工内容・料金・工期
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 車種 | ホンダ ステップワゴン SPADA(RP6) |
| 損傷部位 | 左リアドア(キャラクターラインまたぎ・約20cm凹み) |
| 依頼元 | 江南市 個人オーナー様 |
| ディーラー見積 | リアドア全交換 ¥130,000 |
| Poright 修理費 | ¥72,000(税込) |
| 工期 | 4日 |
| 差額 | ¥58,000 |
施工工程:
- ドア脱着・内装剥がし
- 引き出し工具でおおよその形状を出す
- 手鈑金でキャラクターラインを再成形
- ソフトパテ〜ハードパテで面整形
- 下地処理(サビ除去・プライマー塗布)
- 調色:プレミアムホワイトパール II(3コート)
- ベースコート → 中研ぎ → クリアコート×2層
- 水研ぎ・ポリッシャー仕上げ
- 組み付け・検品
ディーラー見積との差額¥58,000は技術差から生まれているわけではありません。外注コスト・間接費・パーツ交換を前提とした見積もり構造と、自社内でワンオペ修理できる板金専門店との構造的な違いです。
プレミアムホワイトパール II はホンダの3コートパールで、光の角度によってパールの輝き方が大きく変化します。板金塗装一筋16年のPoright代表 緒方は「パールホワイトは3光源で確認しながら調色しないと、角度によって色が浮く。経年劣化したボディとの色差を埋めるのが難しい塗料のひとつです」と話します。仕上がりをオーナー様にご確認いただき、「まったく分からないですね」というご感想をいただきました。
まとめ
- 「全交換」の見積もりが出ても、すべてが交換でしか対応できないわけではない
- 骨格への波及・プレスラインの折れの性質・サビの進行度——この3点を現車で確認することが正確な判断の基準
- 写真だけでは内側パネルの状態が判断できない。現物診断が不可欠
- ステップワゴン RP6(今回の実例):ディーラー全交換¥130,000→Poright板金修理¥72,000・4日・差額¥58,000
- 差額の正体は技術差ではなく、外注構造・間接コスト・修理か交換かの判断基準の違い
「他店で全交換と言われた」「見積もりが高くて納得できない」という場合は、一度 Poright にセカンドオピニオンをお求めください。Poright代表 緒方(板金塗装一筋16年)が現物を診て、修理可否と根拠を率直にお伝えします。
他店の見積もりが高いと感じたら、まず無料でご相談ください
ご相談・お見積りは無料です。LINE で写真を送るだけでも「修理できるかどうか」「費用感はどの程度か」をPoright代表 緒方がお答えします。他店の見積書をお持ちいただければ、差額が生まれている理由もご説明できます。
Poright(株式会社Poright)愛知県一宮市平安1-6-2 / 月〜土 9:00-19:00(日祝定休)
著者: 安藤(Poright 事務スタッフ) / 公開日: 2026年6月13日
監修: 株式会社Poright 代表 緒方 博紀(1992年生・18歳から板金塗装一筋、板金塗装歴16年)